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ドライアイ

ドライアイは何故おこるの?

ドライアイを一言でいうと、涙の量の低下や質の変化のため、目の表面が乾きやすくなり、目の表面の細胞が障害を受けている状態をいいます。では、どうしておこるのでしょうか?
関節リウマチのような膠原病に合併するシェーグレン症候群のように原因がはっきりしている場合もありますが、多くの場合は原因がわからないことが多いようです。
最近問題となっているのは、コンピューターの画面などを長時間見るためにおこるドライアイです。
まばたきの回数は、普通1分間に20~30回ですが、コンピューターの画面を見ると、1分間に5~6回に落ちてしまいます。ひどい場合には1~2分に1回と極端に減る場合もあります。まばたきは、涙の分泌を刺激したり、分泌した涙を目の表面に行き渡らせる働きをしています。
このように、まばたきが減るために起こっていると考えられるドライアイは現代生活の中でも多いのです。

ドライアイの症状は?

次に12のチェック項目を挙げます。5つ以上思い当たることがあれば、ドライアイの可能性があります。
目が疲れやすい・めやにが出る・目がごろごろする・目が重たい感じがする・目が乾いた感じがする・目に不快感がある・目が痛い、涙が出る・ものがかすんで見える・目がかゆい・光をみるとまぶしい・目が赤い

どんな治療法があるの?

ドライアイが軽度の場合には、涙液型の点眼薬で十分コントロールが可能です。とくに、ヒアルロン酸の点眼は保湿性も高く、眼の表面に長く残り効果的です。
また、最近では、涙液の安定性に関与するムチンを増やす点眼薬や、目の細胞内から目の表面へ水を移動させることにより、目のうるおいを保つ点眼薬もあります。点眼薬で十分な効果が得られない場合には、涙が鼻の奥へ流れ出す涙道を閉鎖する処置も行われます。
詳しくは、ドライアイ専門外来「ドライアイの治療」の項目をご覧ください。

ドライアイ専門外来

コンタクトレンズはドライアイの原因?

ハマノ眼科では、以前より、コンタクトレンズとなみだとの関係について研究を進めています。2,000人余りの方々を対象にした調査では、ソフトコンタクトレンズ装用者の約8割、ハードコンタクトレンズ装用者の約7割、コンタクトレンズを全く装用しない人の約4割の方々が、何らかの乾燥感を訴えておられることがわかりました。この原因としては、コンピューターの使用や空調による室内の乾燥などが挙げられています。
また、ソフトコンタクトレンズでは、角膜(黒目)の6時方向が乾燥しやすく、ハードコンタクトレンズでは3時及び9時方向の角膜と結膜(白目)が乾燥しやすいこともわかってきました。
ハ-ドコンタクトレンズをしている方で、夕方になると目が赤くなる方のほとんどが、この3時・9時方向の目の表面が乾燥することによるものであることがわかっています。
眼表面眼表面

コンタクトレンズによる乾燥への対策は?

まず、乾燥を防ぐための点眼薬を使うことです。また、コンタクトレンズの種類を変更されることにより、乾燥が軽減されることもあります。ドライアイに効果的なコンタクトレンズもあります。
旅行中に注意しなければならないのは、特に長距離のフライトの機内です。ハマノ眼科が航空医学研究センターに協力した際の調査結果では、3~4万フィートで、湿度が10%前後になり、特に低い場合には4%程度まで低下することがわかりました。これは、通常あまり経験しないような低湿度です。機内でコンタクトレンズを装用する場合、こまめに点眼をして、乾燥を防ぐことが大切です。
また、睡眠中にはほとんど涙液が分泌されないこともわかっています。機内で眠る際には、必ずコンタクトレンズをはずしましょう。

コンピューターとドライアイは関係あるの?

普通、ひとは1分間に20回~30回まばたきをするので、目は常に涙で潤っています。ところが、コンピューターの画面を見ながら仕事をすると、まばたきの回数が低下し、一般的には4分の1になると言われています。
また、最近われわれが行った臨床実験では、ひとによっては、まばたきが1分から2分に1回になるということがわかりました。
また、最近の研究の結果、まばたきが涙の分泌刺激になっているということもわかってきました。つまり、まばたきをしないと涙が出ないということです。
今までのお話を整理すると、
コンピューターの作業→まばたきが減る→涙の量が減る→乾きやすくなる
ということになります。

コンピューターを使用する際に気をつけることは?

コンピューターを使う時、ドライアイにならないためには、まばたきを増やす努力が必要です。コンピューターを使って長時間仕事をする時には、点眼薬を用意して下さい。そして、その時に「そうそうまばたきもしなくちゃ」と思い出して、意識してまばたきをするのを思い出すきっかけとして下さい。 このようにして、ドライアイの症状が随分改善した方を、ハマノ眼科では多く経験しています。
また、コンタクトレンズの表面は、目の表面よりも蒸発が盛んなことが知られています。コンタクトレンズを装用している場合には、特に目の乾燥には気をつけましょう。

コンピューターを使用する際に気をつけること